音楽制作をしていると、「最終的な書き出し形式はWAVとMP3、どちらにすべきだろう?」と悩む方も多いのではないでしょうか。ファイルサイズが大きいWAVと、軽いMP3。一見、どちらでも良さそうに思えますが、実は大きな違いがあります。

結論から言うと、YouTube投稿を目指すなら「WAV」で書き出すのが正解です。

MP3とWAV、決定的な違いとは?

まず、両者の特徴を簡単に整理します。

MP3(エムピースリー)とは?

  • 特徴: 人間の耳では聞き取りにくい音域をカットすることで、ファイルサイズを劇的に小さくする「非可逆圧縮」形式です。
  • メリット: ファイルが軽いため、スマホのストレージにたくさんの曲を保存したり、ウェブサイトで手軽に配信したりするのに向いています。
  • デメリット: 一度圧縮すると、失われた音の情報は元に戻りません。

WAV(ワブ)とは?

  • 特徴: 音源を録音したまま、一切圧縮せずに保存する「非圧縮」形式です。
  • メリット: 音源の劣化が一切なく、最高音質を保てます。音楽制作のマスター音源や、編集素材として最適です。
  • デメリット: ファイルサイズが非常に大きくなります。

なぜYouTube投稿ではWAVが推奨されるのか?

「YouTubeにアップロードしたら、結局圧縮されるんでしょ?」

その通りです。YouTubeにアップロードされた動画や音源は、すべてYouTube独自の形式に再圧縮されます。しかし、その過程で音質劣化を最小限に抑えるために、元の音源は最高品質であるべきなのです。

YouTubeでの再圧縮プロセス

YouTubeヘルプの「動画と音声の形式設定の仕様」では、**「できるだけ高画質の動画をアップロードすることをおすすめします」と明記されており、「YouTube はこのような形式の動画コンテンツも受け付け、必要に応じて再エンコードします」**と説明されています。

  • MP3でアップロードした場合
    元の音源(非圧縮)→ MP3に圧縮 → YouTubeでさらに再圧縮
    すでに一度圧縮されて劣化した音源が、YouTubeでさらに「二度目の圧縮」をかけられることになります。これでは、音質の劣化がより進んでしまうリスクがあります。
  • WAVでアップロードした場合
    元の音源(非圧縮)→ YouTubeで再圧縮
    最高品質の「元データ」から再圧縮されるため、音質劣化は一度で済みます。

具体的なファイルサイズの比較

たとえば、サンプリングレート44.1kHz、16bit、ステレオの音源で3分間の楽曲を想定した場合、ファイルサイズは以下のようになります。 

  • WAV: 約30MB
  • MP3(320kbps): 約7.5MB
  • MP3(128kbps): 約3MB 

WAVはMP3に比べて、圧倒的にファイルサイズが大きいことがわかります。 

実例)Suno AIで作成した楽曲をダウンロードした場合

↓WAV形式

↓MP3形式

関連記事:
(ブログカード)

まとめ

「YouTubeで多くの人に作品を届けたい」と考えるなら、ファイルサイズを気にせず、最高音質のWAVで書き出すのがベストな選択です。

  • 制作時のマスター音源は、無劣化のWAVで保存する。
  • YouTubeへのアップロードも、最高品質のWAVファイルを使う。 

この一手間が、あなたの作品のクオリティを最大限に引き出し、聴き手の耳により良い音を届けることに繋がります。

ぜひ参考にしてみてください✨